おはなしりぼん2003夏号
 
 
はちバスに乗って
 
 「はちバス」は、今年三月、最寄りにバス路線が無い交通空白地域を結んで、市民の気軽な足となるべくデビューした可愛くて頼もしいミニバスです。
可愛いだけでなく、実力もなかなかのもの、と聞けばお手並み拝見したくなりました。

 というわけで、真夏を思わせる、暑い、暑〜い土曜の昼下がり、はちバス体験乗車に出かけました。最初は、始発から終点まで乗ってみよう、と思っていたのですが、なにしろ、交通空白地域を結ぶだけあって、始発までの足が無い・・・。
そこで、最寄のバス停、「元八王子市民センター」から乗車する事に決めました。バス停に着き、時刻表を見ると、発車まで約二十分。普通だと、バス停で、ただひたすら待ちつづけるという事になりますが、停車地に市民センターが入っているのはなんとよい事でしょう!トイレを借りたうえ、ジュースも買って涼しく快適な待ち時間を過ごしました。

 五分前にバス停に立ち、「ふむふむ・・・えっ!満員の場合は通過する場合があります、だって」とうろたえながらも、近づいてきた「はちバス」をみて一安心。無事に乗車の時を迎えました。

 ステップは低く、しかも一段だけなのでとても楽に、安全に乗り降りができます。前払いで100円を支払い、席に座りました。ふと、最後尾を見ると車椅子用のスロープが置いてありました。車椅子での乗降の時は、運転手さんが乗降口にセットするそうです。

 先に乗車していた方が四名ほど。「はちバスまっぷ」を手にして、「話のタネに乗ってみた」というような方もいれば、乗りなれた風情の人もいて・・・。ここから、陣馬街道に出るまでの間に、何人かの方が乗車し、陣馬街道で下車したところを見ると「幹線道路までの足」であることを実感しました。
 四谷交差点から高尾街道へ、そして、川町入り口交差点を西八王子方面へ向かう頃から、「はちバス」はさらに本領発揮。細い道を進み、器用に路肩の停留所に寄りながら、一人、二人とお客を増やし、再び、陣馬街道から市役所方面へ進みます。
 左手に市役所が見え、次は市役所に停まるものとばかり思っていたところで、バスは右折し、西八王子駅に向かいます。
「市役所入り口」というバス停はあるものの、歩くのにはちょっと億劫な距離かなと感じました。
 そして、「西八王子駅」到着。ここでほとんどの方が下車。
電車に乗り継ぐ方もいるでしょうし、買い物をするひともいるのでしょう。西八近辺でゆっくりと買い物し、二時間後のバスで帰宅するのもなかなか良いかも・・・。スーパーはあるし、いまどきの化粧品の量販店もあるし、たしか、中通りには百円ショップもあるはずです。二時間はあっという間に過ぎるのかもしれません。

 バスは西八王子駅で少し休憩。運転手さんも交代します。
そして、新しいお客を乗せて出発。市役所前を経由し、中野方面へすすみます。杖を使用した高齢の方が乗車した時は、着席するまでゆっくり待ち、「座れましたか?発車します。」と運転手さんの声かけがあったり、シルバーパスと現金を出す方には丁寧に説明をしたりと、安全運行への注意だけでなく「安心乗車」への配慮がうかがわれました。

 プールのある甲の原体育館前を過ぎた頃から、乗降客が少なくなりました。「多摩病院前」では、玄関前まで乗り入れたのにはビックリ。一般道路が狭いのでこういうところがバス停になったのでしょうか?
 そして、坂の多い住宅地を経て、東海大学八王子病院に到着。
「はちバス」体験乗車終了となりました。

 さて、大まかな感想ですが、運転手さんの対応は親切でソフトな印象。好感がもてました。
バスの乗り心地は、ステップが低い事、手すりが多少細めで握りやすいという点はとてもよかったのですが、座席は硬いし、背もたれが垂直で座りにくかったです。短時間なら大丈夫ですが、長時間となるとちょっとつらいかな〜という感じです。

 そして、コース。これは、私にはなんとも判断がつきませんでしたが、八王子にはまだまだ、公共交通の空白地域はあるように思われます。「はちバス」運行が成功し、近々解消されるとよいですね。

新ひだまりの家

 慣れ親しんだ横川町から場所を移し、千人町二丁目でのひだまりの家が5月からスタートしました。
スタートにあたり、たくさんの方々のお力をお借りしました。引越しの手伝いを始め、庭に土を運んで頂き、花の苗を持ってきて植えて下さいました。

 おかげさまで、明るく広々としたスペースで週4日のデイサービスを有意義に送っております。庭の花壇には'所狭しとたくさんの草花を植えました。今、ラベンダーやブルーセイジが鮮やかな色を見せてくれています。庭の半分は畑にしました。デイサービスを利用される方々と一緒に、ジャガイモを植えました。石灰もまき、畑らしくなりどんどん大きく伸びています。他にも、サツマイモ、なす、ミニトマト、青じそなどなど、少しずつ植えました。野菜作りの経験のある利用者の方々にアドバイスを頂き、実のなる日を心待ちして、一日一日楽しんでおります。 

 デイサービスを新たに利用してくださる方々も少しずつ増え、見学にきてくださる方や、ボランティアさんなどと、にぎやかな時間を送っています。5月は、よもぎ団子作りをして、つやのあるおいしい団子ができました。6月にはボランティアさんのハーモニカにあわせて、童謡から流行歌まで昔を懐かしんで歌を歌いました。来週には、マンドリン音楽会も予定されています。今まで同様、ボランティアさんや地域の方々の協力を得て活動していきたいと思っています。

 まだまだ始まったばかりですが、施設の充実に伴い一人一人の活動が広がり、生き生きとした日々を送れるよう、スタッフ一同頑張っております。是非、立ち寄ってみてください。

        ひだまりの家 職員